ストレス 原因と結果が画一的でない

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 ストレスとは元来工学系の言葉であるが、現代では主に心理学の分野で多く使われるようになった。

 昔から「病は気から」と言われているように、ストレスは様々な心と身体のトラブルの一因と考えられているが、ストレス要因からストレス反応を引き起こすプロセスには個人要因などが介在するため、原因と結果が画一的ではなく、その実態は漠然として見えにくい。

 【 管理職サルと平社員サル 】
 出典が確認できないのだが、ストレスの影響については米国のジョー・ブレイディ博士が「管理職サルと平社員サル」という実験を行ったとされる。この2匹のサルは、どちらも同じ回数だけ電気ショックを受ける。ただ、管理職サルには「合図があったときにうまくレバーを押せば、電気ショックを回避できる」という役目が与えられていた。平社員サルは、管理職サルが失敗したときに電気ショックを受けるだけであり、自分では何の責任もなく、相手まかせであった。管理職サルは、立派な役目が与えられ、つねに緊張を強いられていた。平社員サルのように相手まかせにはできずに、たえずピリピリしていなければならなかった。すると、管理職サルは23日目には死んでしまった。解剖の結果、胃には消化性潰瘍の大きな穴があいていたという。

 生理学者のハンス・セリエは、ストレスを「外部環境からの刺激によって起こる歪みに対する特異的反応」と考え、ストレスの原因となる要因(ストレッサー)を「ストレスを引き起こす外部環境からの刺激」と定義した。ストレッサーは、物理的ストレッサー・化学的ストレッサー・生物的ストレッサー・心理的ストレッサーに分類される。

 同じような心理的ストレッサーが加えられても、身体的条件や性格・素質そして個人の人生観・価値観などに基づいた受け取り方によって、そこに生ずるストレス反応には個人差が生じる。

 主な身体的反応としては、頭痛・動悸・胃痛・腹痛・めまい・頻尿・微熱・咳・吐き気・下痢・便秘・生理不順などがある。また、心理的反応としては、不安・怒り・集中力低下・持続力低下・無気力・抑うつ・自己評価の低下などがみられる。行動面では、過食・酒量の増加・過眠・多弁・引きこもり・攻撃的になる、などの変化が起こる。

 このように身体的、心理的、行動面などにおいて様々な反応が生じるが、同一人であればだいたい同じような反応が生じることが多いため、自分のパターンを知っていれば「これはストレスが自分のキャパシティを超えているのかもかもしれない」と察知することもできる。

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