伊勢物語 かきつばたと言問団子

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 最近は比較的自由になる時間が増えたが、皮肉なことに、新刊書にはあまり食指が動かない。
 このため、昔、感動したり面白いと思った作品などを書架から取り出して改めて読み返してみるのだが、当時の想いをトレースできたり、まったく違う解釈をしていた事に気づかされたり、さらに自分の経験を重ね合わせて作品の世界をより楽しむこともできるようだ。


『 唐衣 きつつなれにし つましあれば
     はるばるきぬる 旅をしぞ思う 』

 高校の古文の授業で初めて伊勢物語に接したのだが、この歌に出会って伊勢物語に親しみを覚えた。平安時代にこんな洒落っ気のある言葉遊びがあったことを嬉しく思った記憶がある。今でもアクロスティックやアナグラム、回文などといった言葉遊びが好きなのは、この歌にも一因があるのかもしれない。


『 名にしおはば いざこと問はむ 都鳥
     わが想う人は 在りやなしやと 』

 仕事で言問橋近辺(歌に詠まれた場所は現在の言問橋とは違うが・・)に行った時などは、東京スカイツリーが日ごとに伸びていく様を眺めながら、ふとこの歌が脳裏に浮かぶこともあった。言問橋は川端康成の『浅草紅団』でも、「~言問橋は直線的な美しさなのだ。~言問は男だ」と記されている。残念ながら、本店で言問団子を食べる機会はまだ無い。
 話は逸れるが、劇団ドガドガプラスの『浅草紅団』の公演も観に行った。
 なにかと縁があるようだ。

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